青いインク壺

 日々写真詩-『妖精・精霊・詩』

楽しかった ありがとう

昨日は不思議な夢を見たな そっと あまり目立たない様子で 気遣ってくれている それはシャイな男性で 一緒に仕事をしている 休憩中に一緒に裸足を水浴びしてくつろぐ 帰りに 疲れて駅のベンチでうたた寝した私が 目を覚ますまでずっと 離れた場所で 立って壁…

王女の 内なる決心

街も川も山も野も 土も木の葉も足音も 息も手袋も猫の鳴き声も 窓も睫毛も涙も声も すべてすべて凍ったのです あなたに 青くなければ見えてはこない この氷の国の 氷のうえに刻まれた言語が 読み解けますか ・.゜* (このブログで使用している画像(写真)は…

始まり

私の身体の前面に 鏡があると気づいた日 私の内側には色んな世界がある あたかもそんな様に見える鏡で だけどもある時 水溜まりもやはり鏡だと気づいた途端に 堪らず私は前面の鏡をひっぺがし ようやく真っ暗がりのからっぽの 渦巻く穴を見つめて その穴に腰…

『 ■■■ ■■ 』

真っ黒な 漆黒の空も 真っ黒な 漆黒の海も どちらも どんなにそれが黒いのか ほんとうに知っている人はなかなかいないのですから ほんとうに知っている人は それが実のところ 黒くはないことを知っている のだろうと 私は想うのです 雨に濡れた駐車場のアス…

足下は夢

あぁ 土だったら良かったのに ふかふかした土だったら良かったな あれから40年経っても、まだ思ってる 地球も空気も植物も鳥も動物も土も水も石も 高尚なものだから だからなれない だから私は人間なんだな あぁくるしいくるしい .゜*

Powder

なんだかモヤモヤ するなぁするんだなぁ まぁ春というのは空気も部屋も気温ももやもや霞んで、どうもはっきりしないものだけどなんだか自分のすべてが霞の中で途方にくれて頭に霞の輪をかけているかのようだよ 待ちに待つ東北の春だのにその気配が何故なんだ…

昇らない螺旋

お腹ね すごく空いてるのに 食欲が無い けど お昼ごはん食べた なんか今日はいろいろ 色々もう シンドイなぁ ってなってきて 胸の奥がキュウッてなって 目が浸水して 座って息してるのも 面倒くさくなって 部屋が少し、 さむくて 空気が 水色 で 泣いた 48な…

春 霞

春が見えてきた雪と氷から水の音が鳴り出した 高校を卒業した30年前の春に紀伊半島の田舎から上京した私は東京の春というのは粒子が荒く見通しがよくないのだなぁと思ったのですけどどこまでが空でどこからが此処なのかがわからない東京の空気は目に見えるの…

庭にあるいつもの水溜まりが 空想の異世界の鍵盤楽器 という朝 最初の指先とは別の指先でまたその指先とは別の指先でとんとんと優しくやさしく触れてゆくと蒼白い小さな音をたてて楽器は 一瞬で薄い膜になった 息が白く 空は青白く 空気はオブラートの氷のよ…

兆し

あれから 季節がひとつかわる頃だがわたしはまだ 神様のはなしをしている 季節がかわる笛のことを知っているだろうか 毎年 あそこの空を南に向かってゆく氷河色の御三方のことは知っているだろうか 今年はまだこの辺りに到着していないがそのときには気高い…

純粋な祈り

神は いないと考えるとき 神は いないのだとおもう時 わたしは もしも神がいるのであればもしも いるのであれば どうぞ神よ 神よ どうぞ あなたが健やかでしあわせでありますように と 祈るのです ただただ 恩恵を受けるための願いを むける相手がいないのだ…

そうでなければ

力とは 何だろうか 人の持つ 力とは何だろうか ちからは 私たちを救うのかまっすぐに見る 私たちの頬を張るのか 力を得て変わるものがあるとき その力が愛とは無関係であったなら 一体 力とは何なのだろうか 優しさと無関係であったなら 一体 力とは何だろう…

底の話し

抑圧されつづける仮面たちはそれは実は仮面ではなく 真実の顔面だと言うが いつの間にか真実の顔面は仮面に乗っ取られ深く抑圧されさらにそれにさえ気づかない 真実の顔面の思考も声も 深い抑圧された底にあってはもうどこにも救いあげられない いま気づかな…

解放

思ったことの半分も言えんようではあかんで と 言われた18のとき 我が娘の旅立ちに言ったその言葉を 同じ誰かの大切な娘である じぶんの妻に どうして当てはめてあげなかったのだろうか と 私の内側がザワザワしていた それは、思ったことの半分以上を言える…

秋の青

Autumn's blue 影が、時に青い色を含んでいることに気づいた日 のばした手の、甲や指がいつも美しくなめらかだったのはいつの頃の記憶だろうか 多くの経験と、または何もせずに座り続けたさらに多くの時間 人生 人生の表れた手の甲が、美しく尊いというのは…

優しい溜息

優しい ため息 Gentle sigh 夜の呟く声が すすり泣きのようで 雨音のようで母の小言のようで風をきって走ったあの日の 風の足音のようでデッサンする鉛筆の音のようで痒くて痒くて仕方なくて腕に傷をつける爪のようで 気づいたら 新聞の一枚をめくる音のよう…

つめたい足先

膝を かかえる おめでとう と言う ゴメンね と言う おめでとう と言う 膝をかかえていた腕をほどいて 足先をさする つめたいから 足先を握る ありがとう と言う 握っている手をひらくと足先に つめたい風が入ってくる ・。* ・。*

飛べなかった自分にイマ泣く

にぎやかな食卓 清?進一詩集作者: 清?進一出版社/メーカー: 竹林館発売日: 2015/07/01メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (1件) を見る 今回のタイトル「飛べなかった自分にイマ泣く」と どういう意味で繋がるかはわからないけど 詩人 清…

青いタンポポ

どうしたんだどうしたんだ 心をいそいで冷たくしておかないと せつなくて ちぎれてしまいそうで ただ抱きしめていたい思いなど いそいで凍らせて砕いて永遠に 葬ってしまわないと ・。* 抱きしめていたいのは青く もう 消えてしまいそうに (不自然に明るいタ…

線の縁

娘はランドセルのまま 長い長い線を引く 真っすぐな道に白い石で 自転車のお爺さんは 微笑みながら行き過ぎる 別の人生の今に 瞬間の微笑みの縁を見る 雨上がりに線は流れ お婆さんが真っすぐ歩く お婆さんの歩く跡に残る 半身の潰れた毛虫 白詰草を捧げる娘…

神はいない

神はいない と想うとき 湧き出でるのは いない神への 神よ あなたがどうか幸せでありますように という ただ その祈りだけでした 神はいない と想うときの神への祈りほど 純粋な神への思いはないようで 当然のことでありますが ・。* ※シモーヌ・ヴェーユの…

風のなかで

風 の 糸 の 軌 跡 を ど の よ う に 伝 え る か 光をからめた糸を見る前に 綿毛や細かな花びらが散って教えてくれるのを それを 小さな心と感覚でつかむのを ありがとう と ゆっくり待とうか 一緒の風のなかで ・。* ・。* Copyright © 2015 Mihoko Yok…

創造 の背景についての考え

先日 このブログにUPした『重要な問い』という詩。 人類の原子力発明と核の使用、または素晴らしい発明が武器開発に 変貌した、というのが背景の詩でした。 もっと直接的にすると、読む人の大部分に伝わることになるのだろうと なんども考えていました。 …

Image の巣穴をつくる Ⅱ

この時期に今 私をかこんでいる書籍。内なる Imageの巣穴の構築の ために。今回は「詩」です。 まずは、 イタリアの詩人たち 新装版 作者: 須賀敦子 出版社/メーカー: 青土社 発売日: 2013/10/31 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 須賀敦子さん…

N o t e

ときおり 夢のなかで 誰かが詩をヨンデイルことがある うたた寝の時に限る 詩が聴こえる時 または Imageが 区切られた言葉の 連続 とともに流れるとき まるで水中のような空間でまどろむ意識を 揺さぶり起こして 脳とノートに記憶する ヨンデイルのは !誰だ…

夢 /ある老人の練り精油

以前にTwitterで呟いたもので、お気に入りに保存しておいたものがあり それを整理していたら、興味深い3つのツイートを発見した。 2年前(正確には2012年11月17日)の、夢に関する呟きだった。 気になるので、ここに書いておこうと思う。 ~『今日見た夢に…

 ローズ ヒップ

ストーブの匂い 珈琲いれたての匂い どうしたって 5分進んでしまう 掛け時計を見上げ 5分引く 木製の 経年飴色のドアを押して 勢いよく 毛糸で着込んだ体を まだ透明な青紫の中へすべらせると 辛い(カライ)んだろ という予想に反し 冷たく甘い息 ・。*

詩集 『 その人の唇を襲った火は 』

この午後は インドネシア アラビカ種のデワタコーヒー 確かに、ナッツやフルーツを混ぜ込んだチョコレートバーのような ぎっしりした満足感。 酸味苦味はちょうどバランス。 今は丁寧に読んでいるこの詩集の最初の章 “JESUS LOVES ME”のを読み終えだところで…

テニスンの 『 モード  ⅩⅩⅡ-Ⅰ』

イギリスの詩人,テニスン(Alfred Tennyson / 1809-92)の 40代半ば完成の『モードおよびその他』の中の詩篇『モード』 があります。 以前にその『モード』の中の(ⅩⅩⅡーⅠ)にまるで魔法のように 魅了されてしまいました。 それは、テニスン詩集の、では…

手 紙

私ったら どうしようもないわね なんて ゆわないで あなたが小さな あの虫を救ったとき あなたが人知れず 大きな柔らかいものの世界に立っていたこと それを見ていた誰かがそっと微笑んだこと 私は知っている それでじゅうぶん ~ あなた より ・。*