青いインク壺

 日々写真詩-『妖精・精霊・詩』

秋の青

Autumn's blue 影が、時に青い色を含んでいることに気づいた日 のばした手の、甲や指がいつも美しくなめらかだったのはいつの頃の記憶だろうか 多くの経験と、または何もせずに座り続けたさらに多くの時間 人生 人生の表れた手の甲が、美しく尊いというのは…

優しい溜息

優しい ため息 Gentle sigh 夜の呟く声が すすり泣きのようで 雨音のようで母の小言のようで風をきって走ったあの日の 風の足音のようでデッサンする鉛筆の音のようで痒くて痒くて仕方なくて腕に傷をつける爪のようで 気づいたら 新聞の一枚をめくる音のよう…

焼ける風

いつかいつかと言っていたら 知ってた人の皆の姿はなくなった 窓辺で風におされて揺れる バニラ色したカーティンは いったいいつの記憶なのかと 度々考えていたら 姿がなくなった知ってた人たちと合流した 焼ける匂いのする 蝉が唱いはじめる頃 °.*

つめたい足先

膝を かかえる おめでとう と言う ゴメンね と言う おめでとう と言う 膝をかかえていた腕をほどいて 足先をさする つめたいから 足先を握る ありがとう と言う 握っている手をひらくと足先に つめたい風が入ってくる ・。* ・。*

贈り物 - 高原より 「夏の思いで」

すこし前に とてもとても素晴らしい贈り物をいただいたのです ほんとうに素敵で、うっとりしたので このブログに訪れてくださる方にも見てもらいたく・。* 長野の高原の詩人 小島きみ小さん から届きました・。* 小島さんは、森の木の実 と 精霊の花の作家…

飛べなかった自分にイマ泣く

にぎやかな食卓 清?進一詩集作者: 清?進一出版社/メーカー: 竹林館発売日: 2015/07/01メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (1件) を見る 今回のタイトル「飛べなかった自分にイマ泣く」と どういう意味で繋がるかはわからないけど 詩人 清…

青いタンポポ

どうしたんだどうしたんだ 心をいそいで冷たくしておかないと せつなくて ちぎれてしまいそうで ただ抱きしめていたい思いなど いそいで凍らせて砕いて永遠に 葬ってしまわないと ・。* 抱きしめていたいのは青く もう 消えてしまいそうに (不自然に明るいタ…

線の縁

娘はランドセルのまま 長い長い線を引く 真っすぐな道に白い石で 自転車のお爺さんは 微笑みながら行き過ぎる 別の人生の今に 瞬間の微笑みの縁を見る 雨上がりに線は流れ お婆さんが真っすぐ歩く お婆さんの歩く跡に残る 半身の潰れた毛虫 白詰草を捧げる娘…

神はいない

神はいない と想うとき 湧き出でるのは いない神への 神よ あなたがどうか幸せでありますように という ただ その祈りだけでした 神はいない と想うときの神への祈りほど 純粋な神への思いはないようで 当然のことでありますが ・。* ※シモーヌ・ヴェーユの…

風のなかで

風 の 糸 の 軌 跡 を ど の よ う に 伝 え る か 光をからめた糸を見る前に 綿毛や細かな花びらが散って教えてくれるのを それを 小さな心と感覚でつかむのを ありがとう と ゆっくり待とうか 一緒の風のなかで ・。* ・。* Copyright © 2015 Mihoko Yok…

創造 の背景についての考え

先日 このブログにUPした『重要な問い』という詩。 人類の原子力発明と核の使用、または素晴らしい発明が武器開発に 変貌した、というのが背景の詩でした。 もっと直接的にすると、読む人の大部分に伝わることになるのだろうと なんども考えていました。 …

Image の巣穴をつくる Ⅱ

この時期に今 私をかこんでいる書籍。内なる Imageの巣穴の構築の ために。今回は「詩」です。 まずは、 イタリアの詩人たち 新装版 作者: 須賀敦子 出版社/メーカー: 青土社 発売日: 2013/10/31 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 須賀敦子さん…

N o t e

ときおり 夢のなかで 誰かが詩をヨンデイルことがある うたた寝の時に限る 詩が聴こえる時 または Imageが 区切られた言葉の 連続 とともに流れるとき まるで水中のような空間でまどろむ意識を 揺さぶり起こして 脳とノートに記憶する ヨンデイルのは !誰だ…

夢 /ある老人の練り精油

以前にTwitterで呟いたもので、お気に入りに保存しておいたものがあり それを整理していたら、興味深い3つのツイートを発見した。 2年前(正確には2012年11月17日)の、夢に関する呟きだった。 気になるので、ここに書いておこうと思う。 ~『今日見た夢に…

 ローズ ヒップ

ストーブの匂い 珈琲いれたての匂い どうしたって 5分進んでしまう 掛け時計を見上げ 5分引く 木製の 経年飴色のドアを押して 勢いよく 毛糸で着込んだ体を まだ透明な青紫の中へすべらせると 辛い(カライ)んだろ という予想に反し 冷たく甘い息 ・。*

詩集 『 その人の唇を襲った火は 』

この午後は インドネシア アラビカ種のデワタコーヒー 確かに、ナッツやフルーツを混ぜ込んだチョコレートバーのような ぎっしりした満足感。 酸味苦味はちょうどバランス。 今は丁寧に読んでいるこの詩集の最初の章 “JESUS LOVES ME”のを読み終えだところで…

テニスンの 『 モード  ⅩⅩⅡ-Ⅰ』

イギリスの詩人,テニスン(Alfred Tennyson / 1809-92)の 40代半ば完成の『モードおよびその他』の中の詩篇『モード』 があります。 以前にその『モード』の中の(ⅩⅩⅡーⅠ)にまるで魔法のように 魅了されてしまいました。 それは、テニスン詩集の、では…

手 紙

私ったら どうしようもないわね なんて ゆわないで あなたが小さな あの虫を救ったとき あなたが人知れず 大きな柔らかいものの世界に立っていたこと それを見ていた誰かがそっと微笑んだこと 私は知っている それでじゅうぶん ~ あなた より ・。*

 なみだ Cafe

ずいぶんと以前にですけども ありましたね なみだの真ん中で夜を明かし コーヒーカップ61杯の 涙で じぶんをぐるっとかこんで朝をむかえて もう今はそれは記憶です 記憶だからとて まろやかとはかぎりませんが ・。*

 痛 み

温まりたいときは どうすればよいのだったかしら 背中がつめたいの 手のさきのほうがどうしても ところで あったかかったときなんてほんとうにあったのかしら 思い出せないわ いえ もう 思い出さないわ 痛みがさきに見えてしまうから ・。*

透 明

不透明であったはずだろ 人間にあきらめていることを さとられないために なのに初めて会話しただけの「人」の顔に引き潮のような低温があらわれる さとられている 人間にあきらめていることを もしかしたら私は 透明 なのか 。・*

一月の梅

川からの冷風のためでしょうか 梅も桜も 時を同じに花をつけるわけです 梅は一月の めずらしい雪をかむって 咲かせた花を震えさせると こちらに嫁ぐまでは思ってましたが うちから道をまっすぐのんびり歩いた辺りの梅は きっと寂しがりやです ・*

人差し指

人差し指の秘密 もうひとつだけ教えて差し上げましょう 人差し指は正直なのです テーブルで本をめくるまたは 例えばプリントに添えている あなたの手の指先に 男性が自分の指先をゆっくりと何気なく 吸い寄せられるように近づけるならば 心もあなたに **