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青いインク壺

 日々写真詩-『妖精・精霊・詩』

赤とともに

写真詩 精神

 

 

 

   この時期に完成させるものはどれも 

   夕立や 嵐や稲妻や雨上がりの湿度や 

   強風で揺さぶられる草木や 極端な高速度で流れてゆく雲や 

   突然の雹や虹や冷たい風のようになっていて

   とても 穏やかな光やあたたかい愛や芳香には   

   ほど遠い

   私の内側の 白紙が目立つ書籍のページが 

   風で千切れてゆきます

 

 

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   土深くも揺れ響き 身体の内を満たす水まで揺れる 

   雷鳴

 

   赤がほしいのです まるで

   柘榴を割ったときの 小さな果実の潰れたような

   鏡の前で内緒で唇を何度も噛んだときの鮮やかな内出血のような

   赤がほしいのです

   こんな嵐の前の風の中にいては   

   嵐 雷鳴

 

   ドアは閉じている

   にもかかわらずすべての窓は開いているのです

   嵐の中すべての窓は開放されている

   にもかかわらず

   ドアが閉じており外にはでられないままなのです

   閉じているドアほど 怖ろしいものはなく

   閉じているドアほど 

   膝を抱えて座っていることのできる理由になるものはなく

 

   嵐が過ぎれば ドアが開けば

   素晴らしいものを完成させることができるだろうから

   

   だからどうか赤をください今すぐに

   立ち上がり 私が創りだしたこの完全なる最高作品をうち破り

   走り出るために赤を

 

・。*

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・。*