青いインク壺

 日々写真詩-『妖精・精霊・詩』

線の縁

 

 

 

   娘はランドセルのまま 

   長い長い線を引く 

   真っすぐな道に白い石で

   自転車のお爺さんは 

   微笑みながら行き過ぎる

   別の人生の今に 瞬間の微笑みの縁を見る

   雨上がりに線は流れ 

   お婆さんが真っすぐ歩く

   お婆さんの歩く跡に残る 半身の潰れた毛虫

   白詰草を捧げる娘

   遠くで振り返る縁を見る

 

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