青いインク壺

 日々写真詩-『妖精・精霊・詩』

そこに私はいたか

 

 

 

    記憶だろうか 幻想だろうか

    走るのだ

    土を踏んで土を蹴って  

    緑を分けて緑をちぎって

    走るのだ

    顎を引き歯でくいしばって

    顎を上げ空から風を皮膚にすべらして 走るのだ 

    いつの記憶

    幻想か

    望みか 再会か 過去に見せかけた 今か 

 

    草の青い中を

    全力で走る こどもの私のイメージが

    ずっと私を離さないでいて

    私のイメージの空間が

    内側の世界から増幅してそれは現在において進行中

    風がイメージの中(記憶なのか想像なのか幻想なのか)の

    私の髪を通り抜けて

    ザッ という 強い圧とともに上昇する

    草の青い匂いも巻き上げる

 

 ・。*  .

   f:id:kemikotta:20150512145413j:plain

 

 

            Copyright © 2015 Mihoko Yokojima