青いインク壺

 日々写真詩-『妖精・精霊・詩』

救う道

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   救う夜の道は 乾いて
   洞窟の向こう側の明かりは
   向こう側ではなく ここ に今 存在して
   洞窟の夜に響く精霊の声を
   さらに明らかに聴き受けようと振り返れば
   こちらを見ているじぶんと鼻先で向かい合う

   正面に立つ 微かに青みを帯びたその 
   じぶんの中を通り抜けたなら
   救う夜の道の湿度を取り戻せると
   固く結んでいた口を僅かに開いて
   鼻先で触れ合うじぶんに飛び込む

   飛び込んだ私のなかは
   青くもなく 濃い夜の色でもなく
   色とりどりの花もなく
   ただただレモネードのようだった
   
   青みを帯びた私の 内側はレモネードで
   胸の辺りが若い柔らかい緑なことを笑った



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