青いインク壺

 日々写真詩-『妖精・精霊・詩』

ひとひとり


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顔の筋肉ひとつ動かしてはおらず
だからどこも耐えてはおらず
目も瞼も素直にそこに居(お)るというのに

いうのに

 

開いているだけの瞼の奥から
知らずのうちに涙がツゥーと
ツゥーと流れていると気付き

 

それは  衝撃や混乱や悲しみや絶望に囲まれている今だけども

涙はちがうだろと呟くが  人なのだ

 

人なのだ

 

・*゜。