青いインク壺

 日々写真詩-『妖精・精霊・詩』

眼差し

 


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窓明りの下
見事に誰も平等に 白の上に散りばめられた彼等は
氷漬けだがしかし 幸せだと言う
今が最も幸せだと言う

 

このまま白が解け

水浸しの茶に同化するのは明日かも知れず
このままこの身に新たな美しい白が
羽のように重なり
朝にはこの身が見えなくなるかも知れず
色の存在を記憶された今こそ
おかあさんに記憶された今こそ最も
幸せなのだと彼等は言う

 

我がの身が明日に
地と同化するのだとしても
我がの身が明日にまた
白に埋もれるのだとしても
おかあさんの眼差しとともにそうなるのであれば
今のいま
幸せであるのだと
彼等はクチヲ揃えて言う

 

月明かりではなく

電気の明かりの下におりて

 

゜.*